知らなかった「エビングハウスの忘却曲線」の本当の意味

知らなかった「エビングハウスの忘却曲線」の本当の意味

「脳の機能」についての記事第3回めです。

今日のテーマは

『知らなかった「エビングハウスの忘却曲線」の本当の意味』

です。

科学的に効率良く暗記するためには、脳のはたらきを知っているとうまくいくわけですね。

ここで、記憶についてよく例としてあげられる『エビングハウスの忘却曲線』についてを取り上げたいと思います。

『エビングハウスの忘却曲線』は反復練習が大切であるということを説明する際に、よく取り上げられていますね。

『エビングハウスの忘却曲線』を説明しているサイトでよくあるのが

20分後には、42%を忘却し、58%を覚えていた。
1時間後には、56%を忘却し、44%を覚えていた。
1日後には、74%を忘却し、26%を覚えていた。
1週間後には、77%を忘却し、23%を覚えていた。
1ヶ月後、には79%を忘却し、21%を覚えていた。

というものです。

なので、1日経つと74%忘れてしまうんですよ!というものですね。

ところが、これをよく調べてみると、「間違い」だったんです(汗)

Wikiによると

エビングハウスは、自ら「子音・母音・子音」から成り立つ無意味な音節(rit, pek, tas, …etc)を記憶し、その再生率を調べ、この曲線を導いた。結果は以下のようになった。

20分後には、節約率が58%であった。
1時間後には、節約率が44%であった。
1日後には、節約率が26%であった。
1週間後には、節約率が23%であった。
1ヶ月後には、節約率が21%であった。

「節約率」???

節約率とは(wikiより)

この一番上のグラフは経過時間ごとの節約率を表している。

節約率とは一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでに必要な時間(または回数)をどれくらい節約できたかを表す割合である。式で表すと

(節約率)=(節約された時間または回数)÷(最初に要した時間または回数)
(節約された時間または回数)=(最初に要した時間または回数)-(覚え直すのに要した時間または回数)

例えば、最初にritを覚えるまでに10分を要し、20分後に覚え直すと約4分を要したとする。この場合、覚え直すのに最初と比べ、6分節約したことになる。すると節約率は 6(節約された時間)÷10(最初に要した時間)=0.6= 60% となる。

また、最初にpekを覚えるのに40回の書き取りを要し、1時間後に覚え直すのに22回要したとする。この場合、最初に比べ、18回分節約したことになる。すると節約率は 18(節約された回数)÷40(最初に要した回数)=0.45= 45% となる。

注意すべき点は、このグラフは節約率を表しているだけに過ぎず、記憶量を表しているわけではないということである。つまり、20個の単語を覚え、24時間が経過すれば、そのうちの74%に相当する15個の単語を忘れている、というわけではないということである。

 

そうなんです、このエビングハウスの忘却曲線のグラフは「記憶量」を表しているものではないんです。

だから、「100個の単語を覚えたものが、次に日には26個しか覚えていない」というわけではないんですね。

ですから、記憶が1日経つと26%になってしまうということではなくて、節約率が26%に下がるというものなんです。

これは1回めに100回書いたと置くとわかりやすいと思います。

1回めに100回書いて覚えられたものが、1日後には74回書いて覚えられたとします。

そうすると、節約された回数は、100-74=26回となりますよね。

その場合の節約率は、26÷100=26%になります。

ですから、今日覚えた単語を明日覚え直すには、今日覚えた時間の74%かかるということなんです。

あと、補足としてエビングハウスは実際にある単語を被験者に覚えさせたのではなく、まったく意味のない単語を覚えさせられたそうですから、それは覚えるのは難しいだろう^^;と思ってしまいます。

記憶にはストレスは天敵ですから「やっぱり記憶って大変なんだ~」見たいなストレスにしないことが大切です。

むしろ「脳って忘れるためにあるんだものね」とか「逆に言えば昨日よりも3/4の力で暗記できるんだね」くらいにしてください。

もちろん反復練習することは大切なのは間違いありません。

記憶する内容によって、記憶のしかたって色々あると思うんですよね。

十把一絡げにするのでななくて、何を覚えるのかによって変えていくみたいな感じですね。

というわけで、次回に続きます。お楽しみに^^

追伸 記憶するのに大切な3つのことをまとめています。
 
塾業界で生徒数約2000人を指導してきた、私の経験則です。
もちろん、私自身が1年間で6つの資格試験に合格したノウハウもいれてあります。

記憶法ももちろん大切です。
もしあなたが記憶力をアップしたいと考えているのならば、何かしらのヒントが得られると思います。

こちらからどうぞ「資格試験に合格するために必要な3つのこと」

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